2026年2月5日、Google は「2026年2月 Discover コア アップデート」のリリースを開始しました 。
今回の更新は、これまでのウェブ検索全体を対象としたものとは異なり、Google Discover(スマホの Google アプリ等に表示されるパーソナライズされたフィード)のシステムに特化した初めての「コア アップデート」として位置づけられています。
このアップデートにより、ユーザーにとって「より役立ち、信頼できる情報」が届きやすくなるよう評価基準が調整されます。本記事では、主な変更点と運営者がとるべき対策を整理します。
2026年2月 Google Discover コア アップデートで変わる「3つの柱」
Google の公式発表およびJohn Mueller、Glenn Gabe、Lily Ray、Joseph Masなどの専門家による分析では、以下の 3 点が大きな変更点として挙げられています。
地域の情報を優先(ローカル関連性の強化)
ユーザーが住んでいる国や地域のウェブサイトからのコンテンツが、より優先的に表示されるようになります 。
- 影響:
たとえば、米国のユーザーには米国のメディアが、日本のユーザーには国内のサイトが優先的に表示されます。これにより、他国をターゲットにしていた国際的なサイトは露出が減少する可能性があります 。 - 狙い:
ユーザーの生活圏に関連する、より実用的で身近な情報を届けるためです 。
「釣りタイトル」の削減(誠実さ重視)
過剰に好奇心を煽る「クリックベイト」や、ショッキングな画像でクリックを誘う「センセーショナルな内容」の露出が抑制されます。
- 対象:
タイトルが記事の内容を正確に反映していないものや、怒りや不安を過度に煽る手法、誤解を招くスニペットなどが含まれます。 - 狙い:
ユーザー体験を損なう「煽り記事」を減らし、誠実な情報提供を評価するためです 。
「トピックごとの専門性」を評価
サイト全体としての評価だけでなく、「その話題についてどれだけ深く、継続的に発信しているか」をトピック単位で評価します 。
- 仕組み:
たとえば、地方ニュースサイトが「園芸」に関する優れたセクションを持っていれば、その分野の専門家として認定され、Discover に表示されやすくなります 。 - 注意:
トレンドを追って 1 回だけ書いたような浅い記事は、専門性が低いと判断される可能性が高まります 。
運営者が今すぐ確認すべき技術的ポイント
Discover での露出を維持・向上させるためには、以下の技術的な要件を満たすことが推奨されます。
- 画像の高画質化:
記事のメイン画像は「幅 1,200 ピクセル以上」とし、Google が大きなプレビューを表示できるようmax-image-preview:large設定を有効にする必要があります。 - ページの表示速度(INP):
2026 年の基準では、ユーザーの操作に対する応答速度(INP)が「200ミリ秒以内」であることが良好な指標とされます 。
300ミリ秒を超えるような遅いサイトは、露出が大幅に減少するリスクがあります 。 - 構造化データの実装:
運営組織(Organization)や執筆者(Author)の情報を Schema.org で正しくタグ付けし、Google が専門性(E-E-A-T)を理解しやすくすることが重要です 。
日本のサイト運営者への影響とアクション
ロールアウトの状況
このアップデートは、まず米国の英語ユーザーを対象に開始され、約 2 週間かけて完了する予定です 。
その後、数ヶ月以内には日本を含む全言語・全地域へと順次拡大されます。
推奨されるアクション
- データのモニタリング:
Google Search Console の「Discover」レポートを定期的に確認し、インプレッションやクリック率の変動を注視しましょう。 - 記事タイトルの監査:
過去の記事で、ユーザーを欺くような「釣りタイトル」になっていないか再確認し、誠実な見出しに修正を検討してください。 - 専門分野の深掘り:
自サイトの強みとなるトピックを特定し、関連する高品質な記事を継続的に公開することで、トピック単位の専門性を構築しましょう 。
まとめ
2026年2月のGoogle Discoverコアアップデートは、パブリッシャーに「基本に立ち返ること」を求めています。
クリック目的の小手先のテクニックや、AIで安易に量産しただけのコンテンツは、Discoverという大規模な配信面では、もう通用しにくくなりました。
このアップデート直後は、一時的に表示や流入が乱れる可能性があります。ですが長い目で見れば、「本当に質の高い情報が、それを必要とするユーザーに届く」という、Discover本来の目的に近づけるための変更だといえます。
だからこそパブリッシャーは、アルゴリズムを恐れるよりも、Googleが示した“価値の基準”に合わせて戦略を見直すことが重要です。
信頼できる情報を丁寧に届け、機械的ではない“人間らしい”読み心地の体験をつくる方向へ、コンテンツをアップグレードしていく必要があります。
