Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始（2025年9月9日）
2025年9月9日、日本のインターネットユーザーにとって画期的なニュースがもたらされました。
Googleは、これまで一部の国で試験的に提供してきた生成AI機能「AIモード」を、ついに日本語で正式に提供開始したのです。
これは、従来の「キーワード検索」から、まるでAIの専門家が隣にいるかのように、質問に直接答えてもらう新しい検索方法への大きな一歩です。
この重要な発表は、Googleの公式ブログで明らかにされました。
情報源: Google Japan Blog, 「Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始」
「AIモード」とは？今までの検索と何が違う？
今までのGoogle検索は、あなたが「東京 天気」と入力すると、天気予報サイトのリンクをたくさん表示してくれました。あなたはそこから自分でサイトを選んで、情報を探していましたね。
AIモードは、このプロセスをAIが代わりにやってくれます。
たとえば、「明日の東京の天気と、傘が必要かどうか教えて」と聞くと、AIが複数の信頼できるサイトから情報を集め、「明日の東京は晴れ時々曇り、降水確率は低いので傘は必要ありません」といったように、あなたが知りたい「答え」そのものを、分かりやすい文章で直接返してくれます。
つまり、あなたが知りたいことの「答え」そのものを、AIがまとめてくれるのです。
どうすれば使えるの？
AIモードは、パソコンやスマートフォンのブラウザ、そしてGoogleアプリで利用できます。
現時点では、2025年9月9日から少しずつ使える人が増えていく段階です。
もしあなたが検索した時に、検索結果のページに「AIモード」というタブが表示されたら、それが使えるようになったサインです。
AIモードは、私たちの情報探しをより速く、より簡単に、そしてよりスマートにしてくれる、新しいGoogle検索の形です。これからの情報収集がどう変わっていくのか、注目してみましょう。
この賢い頭脳はGoogleの最新AI「Gemini」
AIモードの根幹を支えているのは、Googleが開発した最新のAIモデル「Gemini」です。
Googleの公式ブログによると、AIモードには特に「Gemini 2.5のカスタムバージョン」という、検索に特化して強化されたGeminiが使われています。
AIモードは、このGeminiの力に、長年培ってきたクエリ・ファンアウト（質問を複数のサブクエリに分解する技術）や高度なランキングアルゴリズムを組み合わせることで、次世代の検索プラットフォームとして機能しています。
このAIはとても賢く、次のようなことができます。
- 複雑な質問も一発で解決：
従来は何度も検索し直す必要があったような、長く、複雑な質問にも一回の検索で回答してくれます。
たとえば、「ヨーロッパの夏の旅行で、公共交通機関だけで回れる、あまり混んでいない穴場スポットを教えて」といった質問にも、関連情報をまとめて提供してくれます。 - まとめて要約してくれる：
いろいろなサイトに散らばっている情報を、AIが瞬時に集めて、あなたが知りたいことだけを分かりやすく整理してくれます。
このGeminiというパワフルなAIが、あなたの代わりにウェブ上の情報を読み解き、整理し、答えを生成しているのです。
SEOへの影響：ウェブサイト運営者はどう備えるべきか？
AIモードの登場は、ウェブサイト運営者にとって大きな変化をもたらします。
AIが検索結果画面で答えを直接表示するため、ユーザーがウェブサイトをクリックする機会が減る可能性があります。
これは、ウェブサイトへの流入（トラフィック）が減少するリスクを意味しますが、Google は、AI Mode の検索応答内でのリンク表示方法を改良している情報もあります。
では、これからウェブサイトを運営する上で、何が重要になるのでしょうか？
- 「信頼性」と「専門性」がより重要に:
AIモードの回答は、信頼できる情報源から作られます。
Googleは、E-E-A-T（経験、専門性、権威性、信頼性）の評価基準をより厳格に適用していくと考えられます。
単なる情報をまとめるだけでなく、独自の経験や専門知識に基づいた、AIが簡単に生成できないような、質の高いコンテンツの価値が高まります。
参考：AI in Search is driving more queries and higher quality clicks - 複雑な質問への回答:
AIモードは、ユーザーの複雑な質問に答えることを得意としています。
ウェブサイトも、特定のキーワードにこだわるだけでなく、ユーザーが持つ根本的な「悩み」や「疑問」に深く答えるような、包括的なコンテンツを作成することが有効です。 - 多様な検索意図への対応:
AIモードは対話形式の質問にも対応するため、単なる「知りたい」という情報だけでなく、「解決したい」「比較したい」といった多様な検索意図に沿ったコンテンツ作りが重要になります。
AIモードは、単に検索の見た目を変えるだけでなく、「ユーザーに最も価値ある情報を提供する」というGoogleの理念をさらに推し進めるものです。
