ChatGPTが日常のハブに！OpenAIがアプリ統合で大変革

ChatGPTが“生活の中心”になる時代へ

OpenAI（オープンエーアイ）は、2025年10月、ChatGPTを日常生活のハブ（中心）にするための大きなアップデートを発表しました。

これまでのChatGPTは「質問に答えるAI」でしたが、これからは「実際に作業をこなすAI」へと進化します。

そのカギとなるのが、アプリ統合（アプリ連携）機能です。

ユーザーはチャットを離れることなく、旅行の予約やデザインの作成、音楽の再生などをChatGPTの中で行えるようになります。
（出典：　OpenAI公式発表 “Introducing Apps in ChatGPT”）

OpenAIによると、ChatGPTにすでに統合されているアプリには次のようなものがあります。

これらのアプリは、ChatGPTのチャット画面内で直接動作します。

つまり、「ホテルを探して予約して」と入力するだけで、ChatGPTが自動的にBooking.comを呼び出して提案してくれるのです。

さらに、Uber、DoorDash、Instacart、AllTrailsなどの生活・配達系アプリも今後追加される予定です。

これまでは、ChatGPTで調べた情報をもとに、自分でアプリやブラウザを開いて作業する必要がありました。

しかし、アプリ統合によって、ChatGPTがあなたの代わりに操作を行えるようになります。

たとえば：

これらはすべてChatGPTのチャット画面内で行われ、タブを切り替える必要がありません。

以前のChatGPTは「情報を出すだけ」でしたが、今後は「実際にアクションを実行できるAI」になります。

例えば、以下のようなやり取りが可能です。

👤 ユーザー：
東京で週末泊まれるホテルを探して。

🤖 ChatGPT：
Booking.comアプリを開きます…
→ ○○ホテル：1泊¥12,000
→ △△イン：1泊¥9,800

このように、チャットの流れの中で作業が完結します。
複数のアプリを行き来する必要がなく、すべてを1つの場所で操作できるようになります。

チャットで質問 → 結果を確認 → 作業実行
これらがすべてChatGPT内でつながることで、作業効率が大幅にアップします。

ChatGPTが会話の内容から必要なアプリを判断し、自動で呼び出してくれるようになります。

たとえば「旅行を計画したい」と言うだけで、ChatGPTが旅行系アプリを提案します。

この仕組みは、ChatGPTを「回答するAI」から「行動できるAI」へ変える一歩です。

つまり、ChatGPTがスマートフォンやOSのように“あらゆるアプリの中心”になる可能性を示しています。

アプリを使うためには、一部の情報（たとえば位置情報やアカウント情報）をChatGPTと共有する必要があります。

OpenAIは「どのデータを共有するかはユーザーが選べる仕組みを提供する」と説明しています。

多くのアプリがChatGPT内で動くようになると、「どのアプリが優先的に表示されるのか」や「特定企業への偏り」などが懸念されます。

また、ChatGPTが生活の中心になるほど、ChatGPTが使えないときの影響も大きくなります。

OpenAIは、開発者が自分のサービスをChatGPT内で提供できるようにする「Apps SDK」を公開しました。

この仕組みは「Model Context Protocol（MCP）」というオープン標準の上に作られています。

つまり、将来的にはさまざまな企業や個人が、自分のアプリをChatGPTに登録できるようになるのです。

さらに、チャット内で商品の検索から購入まで完結できる「Agentic Commerce Protocol」も計画中と発表されています。
（出典：　Buy it in ChatGPT: Instant Checkout and the Agentic Commerce Protocol）